選挙での複数落選(俗にいう共倒れ)について


先日も葛飾区議選では日本共産党は現職1名と新人1名の計2名落選との残念な結果となりました。改選前5議席から4議席へと後退しました。前回は10票差で新人を落とし、今回は次点で5期務めた現職を落選させました。ある方から「現職にしぼって立候補すれば2名落とすことなく現有議席は守れたのに」との言葉を頂きました。結果だけを見れば確かにそうかもしれません。しかし、そう単純な問題でもありません。日本共産党の支持者は雨が降っても槍が降っても共産党へ投票する方(固い支持層)とのイメージが強いかもしれませんが近年はそうではありません。そして、日本共産党に投じられる多くの票は私たちと日常的にはつながっていない支持者の方々です。要するにどこにいるのかが分からない方々です。今でも日常での街角演説を大事にしていますが、最近では選挙中に関わらず駅前やスーパー前など人の多い場所で宣伝するように党は方針変更しています。宣伝で効果を発揮するためには「人の多いところで長い時間目立つことをする」は大原則です。しかし、長い党歴の党員の方には十分にまだこの方針が浸透されてないように感じることもあります。「今まで通り○○さんや△△さん(党の長い支持者)の自宅付近で演説しなきゃダメだ」「ビラを配布している党員を鼓舞する様な演説をしなきゃダメだ」等。昔は支持者を固めることを主体にした選挙運動でよかったのかもしれませんが(もちろん余力があればやった方が良いとは思います)今はそれだけでは当選に至る票は獲得できない現実があります。党の支持層以外、無党派層への訴えを意識しないと拡がらないからです。このような事情がある前提で話を戻しますが一人立候補を下ろしたから、そのまま上乗せでその方の分の票が自動的に共産党候補へ入るとの確証はないということです。そして、現状維持を目標にしたら、これはどんなことにも共通しますが、その瞬間から拡げる努力を放棄してしまいそれ以下の結果になってしまいます。それが積み重なれば運動はどんどん衰退していくでしょう。共倒れはあくまで結果論であり長い目で見た場合、無謀な挑戦ではなく議席を1つでも多く取るチャレンジは政党として必要不可欠なことだと思います。例えそれが失敗に終わったとしても。

バス停に屋根とベンチの設置を求めて署名と陳情を提出しました


大田区内はJR蒲田駅の東側は京急バス、西側は東急バスとの区分けがなんとなくされており(明確な取り決めはないと思います)一部独占状態となっています。京急バスのバス停に設置されている屋根(工作物なので正式には上屋)とベンチは現在、フランス資本の広告代理店が設置をし、施工費はその広告収入で賄う形式を取っています。京急バスに設置の申し入れをしたところ「コロナ禍での広告収入の減少」を理由に当面は設置の予定はないとの返答でした。民間企業に任せてしまうとどうしてもその時の経済状態に左右されてしまいます。今回の場合は需要ではなく広告収入減少という、利用者とは全く関係のない理由です。バスは公共交通機関としての役割を果たしており、そのバス停での処遇改善は行政と無関係とは言えないと思います。特に禁煙はどこでも高齢化が進み、車に乗らなくなった高齢者の需要は益々高まっています。ご高齢の方は乗り遅れないために早めにバス停に来る傾向があります。1時間に3本(20分間隔)なら予定時刻の15分前に来て、バスが15分遅れてきたら30分は炎天下や寒風の中待たなくてはいけません。できるだけバスの待ち時間を快適に過ごせるように。町田市ではバス停の屋根とベンチの設置をした民間のバス事業者へ設置費用の1/2を補助する条例をつくり設置を促しています。大田区のバス事業者への補助を求めて陳情と405筆の署名とを合わせて区議会へ提出してまいりました。少しづつ暮らしやすい大田区へ。

平日はほぼ毎朝駅頭に立っています


党開票が終わったらすべてが終わりではもちろんありません。選挙であまり良くない結果だった場合、駅頭に進んで立ちたいと思わないのは人であれば当たり前の感情です。私も投票日の翌々日から早朝の駅頭に立って選挙結果についてのご報告、特に大田区内での結果についてです。さらには、選挙中に訴えて来た内容についてお話しています。夕方も駅頭に立ちますが、話しかけられることが多くあります。「残念だったね」の他、党への独自の改革提案をご進言いただく場合もあります。この前は「大企業の株を党が保有して中から改革していってはどうなのか」とのご意見を頂きました。「政党が1企業の株を所有して意見を言っていくことはできないんですよ」と言うと「そうかダメか」と。やはり多いのは「党名を変えた方が良い」との意見です。私たち自身(党)が悪いことをしたわけでもないのに党名を変える必要はないですし、仮にそれで一時的にしろ、党勢を伸ばしても長い目で見たら決してそのような党は信用はされないのだと思います。一方で、目の前の選挙にひとつづつ勝っていくことも大切だと思っています。駅頭に立つというと「今度選挙だものね」と私自身の当選のために立っていると思われる方々が大半だと思います。それはないと言ったら嘘になってしまいますが、それよりも党を理解してもらい、党を大きくして政治を良くしたいとの思いの方が強いです。まだ公認ではないので次回の選挙に立候補するかどうかは党機関の決定によりますが、その時のためにも風頼みではなくしっかりと地域に根を張った活動をしていきたいと思います。

未だに日本共産党が中国共産党と一緒とのイメージが植え付けられています


日本共産党は現在の中国政府に対して「尖閣諸島への領海侵犯」「人権を無視したウイグル自治区や香港の民主化を抑え込む弾圧」に厳しい非難の声を挙げ、その大国主義的な振る舞いに一番批判をしている党です。自民党や公明党が今年の中国共産党設立100周年の式典に祝辞を送っています。もちろん日本共産党は祝辞を送っていませんし、送ってくることも求められていません。中国の軍事台頭を念頭に盛んに「敵基地先制攻撃」論が言われだしていますがトンでもないことだとすぐにわかります。先ず、国際法違反ですし、専守防衛を旨とする日本国憲法の元では許されない行動です。それで「憲法を変えてしまえ」と憲法改正と結び付けたいのでしょうが、技術的にすべての基地に先制攻撃を加えることは不可能です。地下基地や潜水艦からでもミサイルは発射されます。飛んでくるミサイルを全て打ち落とすなんてのも不可能。大気圏から弾頭がバラバラと落ちてくるものを打ち落とすのは今の技術では不可能です。軍事技術にちょっと詳しい方なら簡単に考えても分かることです。要するに一見、勇ましいことを言って「中国の進出にしっかり対応しているよ」と支持者に見せたいとの事でしょう。そして経済界もこれだけ中国との密接な貿易関係がありますから、中国とことを構えることを望んでいません。
選挙中も年配の男性から「中国共産党と一緒だ。日本は守れない」とのヤジが飛びました。「日本共産党が一番中国共産党を批判していますよ」と言っても「嘘だ」との一点張り。「じゃあどうすれば良いと思いますか」と聞いたところ「目には目をだ。舐められるんだ」とのこと。
日本の防衛費は現在5兆円を超えGDP1%枠も超えています。それでも世界8位の軍事大国です。岸田首相は防衛費を2倍にすると言っていますが、どこを念頭に防衛予算を増やそうとしているのでしょうか。ではその中国はというと防衛費は27兆円です。これに対抗しようとすれば国民生活よりも軍事費優先の予算編成となり、それこそ北朝鮮と一緒になってしまうのではないでしょうか。この不毛な軍拡競争しない為にも、政治があり、外交があるのではないでしょうか。軍拡競争の中でしか物事を考えられないのであれば、それはすでに冷戦時代の過去の遺物ではないかと思います。

葛飾区議会議員選挙の争点と結果について


11月4日と5日に葛飾区議会議員選挙の応援に行ってきました。投票日は11月7日、開票が8日というスケジュールです。葛飾区や足立区は統一地方選挙より日程がずれているため日本共産党では東京都全体で支援に入ります。この日程ズレも多くは与党議員や区長の不祥事がらみでの議会解散でそうなったことが多くあります。
さて、葛飾区議選の主な争点は2点。立石駅前の大型開発に併せて区庁舎の建て替え問題をどうしていくのか。もう一つは小学校に今後プールをつくらないという区の方針に対してどういう姿勢で臨むのか。先ずは駅前大型開発ありきで区庁舎移転は税金投入の口実で後付けだということです。現庁舎は改修すればまだ20~30年使用できるにも関わらず、住民とも良く話し合いをせずに移転を強行しようとする区の姿勢には疑問が出されています。また今後小学校プールをつくらず民間のプールを使用するというものですが、移動するには時間がかかり水泳の授業は当然減少します。学校プールには様々な役割があり、震災時には生活用水として、火災時の防火用水としての役割があります。その期、授業の最後には着衣泳を学ぶ授業があり、民間のプールでは水が汚れるので実施されません。大切な授業を奪ってしまって「経済効率」を優先し、大型開発には湯水のごとく税金を投入していく「区政を変えよう」と訴えました。残念ながら日本共産党は現有5議席を確保できず4議席に後退しました。新人と5期務めたベテランを次点で落選させてしまった痛恨の結果です。総選挙投票より1週間しかない日程の中で政策が十分に浸透しきれなかったのではとも思います。詳しい分析はこれからでしょうが、この悔しさを必ず次の躍進につなげていかなければと思います。

葛飾区議会議員選挙 木村ひでこ候補の応援に


11月4日と5日に葛飾区議会議員選挙、日本共産党の木村ひでこ候補の応援に行ってきました。木村候補の応援は初挑戦の4年前と今回とで2回目です。介護現場でずっと働き、シングルマザーで子育てをしてきました。議員となってからは生活相談では「断ったこと」がないそうです。「毎日が生活相談」がキャッチフレーズ。ウソ偽りのない木村候補の活動内容を良く表しています。例えば、葛飾区はこのコロナ禍で事業者への支援融資を「利用実績がない」との理由で打ち切ってしまいました。これは非常に審査が厳しく利用しにくい制度だったためです。木村さんは議会でこの区の姿勢を追及。「使える制度に変えるのが行政の役割です」と質問しました。これこそが地方議員の仕事だと思います。
街を歩いていると様々な候補の宣伝カーが回ってきます。「私〇〇は〇〇高校サッカー部出身です。」これを延々と繰り返す候補。区政となんの関係があるのでしょう?別な候補は「私は自民党唯一の女性公認候補です」と自慢気に言っておりました。女性候補者が一人しかいない状態は「党として恥ずかしいこと」との認識はないのでしょうか。こんなことしかアピールポイントがないのに、ただ、見た目が良いからという理由だけで投票して生活に直結した区政を担う役立つ区議を落選させてしまったら区民にとっての大きな損失だと思います。木村候補の実績と党政策を十分に浸透させられるかどうかが勝敗を分けることになるなと思いながら葛飾区で応援していました。

文化の日に文化芸術を


11月3日は文化の日です。下丸子にあります区民プラザにて元前進座におられた嵐圭史さん主演の舞台を鑑賞してきました。鑑賞というか、大道具の搬入、搬出と受け付けも手伝いながら。なんだか夏から、選挙・選挙の日々とコロナ感染症の感染拡大の中で観劇の機会はしばらくありませんでした。文化芸術に触れていないと心が寂しいものになっていく様な感じがします。日々の忙しさに負けてしまうと心が寂れていきます。欧州では観劇が消費税の課税対象から免除となるほど人々の生活になくてはならない「生活必需品」という感覚があります。しかしまだ日本にはこの感覚はありません。経済効率最優先の社会では切り捨てられる分野になりかねません。特にこの文化芸術部門を敵視してきたのが大阪維新の会です。「無駄なもの」とレッテルを貼り攻撃してきました。伝統文楽を「退屈なもの」とし、大阪フィルも「無駄なもの」として予算をカットしました。文化芸術はつぶしてしまったら復活は困難です。自分が観て「面白くないから」との理由で補助金をカットする。衰退させる。このような手法が有権者に受けるのであれば、未来はギスギスした暗いものとしか思えません。

選挙は投票日が過ぎたら新しいスタート


私も投開票が行われた10/31の総選挙後、11/2火から駅頭に立ちました。日本共産党は東京では比例票を増やしましたが残念ながら全体では票を減らし、2議席後退と言う結果となりました。正直、勝ったとは言い難い選挙の後は駅頭に立つのは気が進みません。しかし、選挙が終わったら掲げた公約がどうでも良いとなるわけではありません。選挙中に掲げた新型コロナ対策や4つのチェンジは引き続き実現のために新しい国会議員団、都議団、大田区議団とも連携をしながら奮闘していきたいと大田区での選挙結果を配布しながらお話ししました。そうは言っても「がっかり感」は党員や支持者の中にやはりあるのだろうと思います。しかしここで前を向くことを止めてしまえばそれこそ、自民・公明政権の思うつぼです。さっそく、選挙中ほとんど言及してなかった憲法改正について前のめりな発言をしている岸田首相です。自民党が進める憲法改正がいかに危険なものかを周知し、ストップする闘いが始まっています。国会議員や公務員は全て憲法を擁護する義務があり、宣誓書にもサインをします。憲法を変える議論をする前に、まずは今の政治が憲法に則った政治となっているのか、どうしたら憲法に則る政治ができるのかの議論をした方がよほど国民のためになるのではないでしょうか。

大田区の総選挙の結果について


大田区(東京4区)では国政選挙初の市民と野党の統一候補として医師の日本共産党、谷川智行さんが奮闘し62,286票を獲得し次点となりました。自民党の平氏が128,708票を獲得して当選となりました。前回の選挙は野党分裂となったため単純な比較はできませんが日本共産党の青山コウヘイ候補が26,037票で今回は倍以上の得票となりました。大田区の比例票では前回日本共産党は32,182票から今回36,428票と4,246票の増となりました。大田区では自民党と立憲民主党だけがマイナスとなり、その他の党では日本維新の会が大幅増となりました。前回希望の党が53,279票を獲得していたため、その分を日本維新の会、国民民主党、れいわ新選組で分け合った形となりました。これからいろいろな分析がされると思いますが、「立憲民主党は共産党と組んだから票を減らした」との見方が一部で示されていますがそれはキッパリと「違う」としておきたいと思います。それは、杉並(東京8区)で自民党石原伸晃氏が比例復活できないほどの惨敗。また、神奈川でも自民党現職幹事長の甘利明氏が最後は自分の選挙区にこもって選挙運動したのにも関わらず落選し、比例復活で何とか議席を繋ぐ結果となりました。野党分裂して闘っていればもっと野党は負けていたでしょう。各地で自民党の大臣経験者を相手に小選挙区で競り勝ったのは共闘効果以外にありません。そもそも「共産党と組んだから票を減らす」のであれば自民、公明党が選挙中にあれほど執拗に分断攻撃をしなかったはずです。組ませておけば負けるのであれば。それほど脅威だったとの証拠です。負けた原因は政権交代の本気度を伝えることができなかったのでは?と感じています。それは、選挙1週間前の各紙報道では立憲民主党、日本共産党は軒並み躍進し、自民党は大幅減との予測が出ていたことから、選挙中にその本気度を野党全体で有権者に伝えきれなかった(浸透できなかった)のではないか?と思います。まだ野党共闘は道半ばです。生まれたてです。自民・公明はもう20年以上選挙協力しています。そして、小選挙区で候補者を擁立しないと比例カーが制限される、政見放送や選挙公報で制限を受けるなど、野党共闘した場合に各政党がどう比例票を伸ばすかが今後の課題となってくると思います。

開票立会人を終えての感想


10/31夜、区内のスポーツセンターに向かいました。闇の中に赤い光が点々と。何かと思えば無数の警備の赤いライト。まるで現金輸送車を迎えるかの様です。いや、それ以上かもしれません。考えてみれば民主主義、国の根幹です。極論を言えば、選挙への信用性こそが政府の信用性、正当性に繋がることです。開票集計マシンでの書き換え?が一部の方で言われていますがはっきりと「ない」と断言できます。開票立会人は作業中、どこでも見れます。任意に抽出して見ることもできますがそんなことをしなくてもわかります。明らかに違う方の手で書かれた文字です。そして、膨大な白票。以前にも書きましたが白票、棄権は政治家に何ら影響を与えません。白票がいくつだったか?当選した議員に聞いてみれば良いと思います。誰一人正確な数字を答えられないと思います。それだけ意識の外だということです。今回は立憲民主党、国民民主党ともに略称を「民主党」としたため、大量の「民主党」票が出ました。選管の方がポロリと「勘弁してほしい」と漏らしておりました。開票立会人を終えての正直な感想で言うと数字で見るより票の束でドンドンと机の上に積まれると「うっ」と感じるものがあります。これだけ差があるのか・・・と。それと、かなりの「?」記載でもなんとかこの党、候補者に入れようと意思のある票は可能な限りどの党に限らず、有効票と判定しようとの努力はあり、それが見えました。私が任務を終えて解放されたのは午前2時半。遅くまで開票作業された方、立ち合いをされた方お疲れさまでした。家に帰り、すぐに泥の様に眠りました。