組織を守ることと発展の両立を


日本共産党は長い歴史を持つ党です。その間に様々な攻撃や妨害を受けてきました。戦前、戦中では軍国主義の中で戦争を一貫して反対してきた共産党は弾圧され多くの方が命を落としました。戦後になってもソ連の台頭に脅威を覚えたGHQによりレッドパージ(共産党排除)が行われました。こうした歴史の中で権力体制側からは常に疎まれる存在なのだと思います。しかし、そういった弾圧に屈しない方々が党を守り、発展させてきました。憲法違反の疑いのある安保法制の制定で日本共産党は「市民と野党の共闘路線」に舵を切りました。(それ以前から党綱領には統一戦線の政府をつくるとして記載はされていましたが)現場では党を守ることと開かれた党とのバランスをどうとるのか苦労している感があると思います。今でも公安警察が秘密裏に監視をしている中で一般市民を装って党に近づいてくることもあります。もちろん見せて悪いものは何もありませんが、選挙戦は情報戦であるとも言えますし、選挙では今まで様々な妨害工作をされてきましたから党歴の長い方ほど警戒意識が強くなるのは当然のことだと思います。その警戒意識が「開かれた党」との距離を生んでしまっています。どんな組織でも新しい方を迎えて行かないと必ず停滞、衰退していきます。信じて任せないと人は育ちません。また、歴史のある党に新たに加わる方からは「ベテラン党員の方からいろいろ指示されるのではないか」「自由に発言ができないのではないか」との懸念も出されます。迎える側も「ともに学ぼう、ともに成長しよう」との姿勢が問われているのだと思います。日本共産党は2020年に党綱領を一部改訂しました。その時はベテラン党員も一から学び直しでスタートラインは新入党員と一緒になります。かえって何の知識もない新入党員の方が今の情勢がスッと入って、知識が増えやすいのかもしれません。