野党連合政権は遠のいた?


先日、立憲民主党の枝野代表が連合の会合で「日本共産党との連立政権はない」と発言し、この部分のみがクローズアップされ報道されました。なんだか野党連合政権は破綻しているかの様な論調です。果たしてそうなのでしょうか。党が違うのですから党の方針や考えが違うのは当たり前です。小異を捨て大同にまとまろうとしていることが前提です。
この発言を良く読んでみると日本共産党との選挙協力は行う(もちろん一方的に日本共産党の候補者をおろすことではない)連携は今後もしていくとの発言です。これは今までと全く矛盾していませんし、日本共産党は「閣内閣外協力にこだわらない」とはっきり態度表明していますので閣内協力前提の「連立」内閣には加わらなくてもこれまでの関係が決裂していることの証左では無いのです。
一方で、さんざん選挙協力させてご褒美?の「大臣の椅子」がもらえないのでは日本共産党はかわいそう等の声も聞かれますが、そもそも日本共産党は大臣の椅子欲しさに何か方針を変更するということはありません。普段から無償で宣伝行動や生活相談をしている党が何かの見返りを条件に「やる、やらない」との判断はしていないのです。「見返りは民主主義」と小池さんが言いましたが格好つけているわけではないのです。ただし、「日本共産党が一方的に候補者をおろすことはしない」と明言もしています。今回の枝野代表の発言については全く日本共産党員は動揺していませんよ。昨年の都知事選や都議補選でもがっちりと選挙協力をしましたから、現場レベルではその発言一つでどうこうと言うこともありません。
今回の東京都議会議員選挙でも少人数区で各々現職の都議がいる区には原則候補者を立てていません。例えば、日本共産党の現職の居る豊島区や北区には立憲民主党は候補を立てていません。また、中野区などでは日本共産党は候補者を立てていません。大田区などの多人数区は現職がいるいないに関わらず、互いに候補者を立てて切磋琢磨し、自公都民ファの議席を一つでも立憲野党が奪還するぞとちゃんと住み分け、選挙協力を行っています。
もうこの野党連合政権への流れは外野がつぶそうとゴチャゴチャ言っても止められません。市民の切実な要求なのですから。