どうして投票に行かないのか


先日、20代の女性と街頭でお話をしたときに「選挙には行きません」との事でした。「どうしてですか?」その訳を聞いたところ「正直、政治って何が良くて何が悪いのか分からない。複雑にした人たちが悪い」と言っておりました。なんて答えれば良いのだろうか。ただ、一つだけ。徹底的に政治を単純化して敵と味方に分かりやすく分類。圧倒的支持を得て首相になった人がいます。それはナチス党のヒットラーです。
もちろんなるべくわかりやすい言葉で簡潔に政治を伝えていくことは必要だと日々感じています。専門家しか通じない用語やカタカナ言葉を多用する方は、私は昔から疑っております。本当の専門家と言うのは分かりやすい言葉で説明することができるからです。特にいろんな方の理解を得ることが必要な政治家がわざわざカタカナ言葉を多用する時は何かを隠したいとき、又は「自分はこんな用語まで使えるんだよ」とこちらの顔が赤くなるほどアピールしたいだけなので、後者はほおっておいて、前者の時は要注意だと思います。
話がそれましたが投票に行かない理由の大きな一つは「分からないから、そして失敗したくないから」だと思います。決して「一番支持を得ている自民党が正しいわけではない」というのはなんとなく分かっているのだと思いますが、じゃあその代わりに支持できる政党はあるのだろうか・・・。そこで止まってしまうのではないでしょうか。周りに選択を馬鹿にされたくはない。だから「どこにも投票しない。面倒くさいから選挙には行かない」になってしまっているのではないでしょうか。
各党、選挙前には公約を必ず出しています。例えば自分が最も興味のある政策、それを比較してみてはどうでしょうか。それでも良く分からない場合は次の政策を比較してみる。それでも分からない場合はポスターの印象で決めて、その候補者に投票してみてはどうでしょうか。別にどこへ投票したかは公表する必要はありませんので。
「おいおい、随分、乱暴なことを言っているな」とお思いになったことかと思いますが、一度選択し投票すれば決めた経緯はどうであれ、その後、その候補者が当選すれば議員としてどんな活動をしているのかを投票した方は気にするようになります。先ずはそこで政治への監視が生まれます。思った通り働いているようであればOKです。選択は間違っていなかったと言うことです。しかし自分の思ったようには働いていないと思った場合は遠慮なく次の選挙で対抗している候補へ投票しましょう。そして駅前などでその議員が宣伝していたら「あなたの○○に期待して投票したのに裏切られました。次の選挙では△△さんに投票します」とはっきり伝えましょう。「ちゃんと見ているよ」と伝えること。それが政治家に緊張感を持たせ政治の暴走を防ぐ手立てだとも思います。とにかく選挙には必ず行きましょう。社会的地位や所得に関わらず有権者であれば誰でも1票は1票。理不尽な世の中ですがこれだけは間違いなく平等です。