日本共産党大田地区委員会事務所は築60年の金物屋さんだった建物を借りていました。老朽化が激しく、もともと事務所用に建てられた建物ではないために様々な不具合が生じていました。夏はクーラーをつけても汗が流れるほど暑く、冬は暖房をつけてもダウンを着ないと寒い。床がきしむ、トラックが通ると音がうるさくて声が聞こえない。汚水の臭いがする等々。5年ほど前からプロジェクトチームを立ち上げ土地の買取交渉と並行してどんな建物にするか、予算はどの程度必要かの検討に入りました。私も前職が設計事務所勤務との事もあり、設計者が入るまでは大まかなプラン、工事工程、概算予算の作成など行いました。1番こだわったのは「地域に開かれた地区委員会となってるのか」と言うことです。野党共闘時代を迎え、無党派の皆さん、市民の皆さんが入りやすくなっているのか?選挙のやり方や演説の方法、使う言葉、身なり、配布ビラなど昔ながらの党独自のやり方はなかなか市民に受け入れられなくなりました。そういった昔ながらのスタイルを頑なに貫いてきたことが信用されるところでもありましたが。この辺は今でも意見が分かれるところです。1階は開放的に、どなたでも入りやすいスペースとなるように内装や作りにしました。また、以前は地区委員会事務所内ではせいぜい10数人での会議しか出来ませんでした。30人規模となれば会場を借りるしかありませんでした。コロナ感染症で区の会場が借りられず、新事務所の会議室がなかったらどうなっていたことか。自前の会議室がこれほどありがたいと思ったことはありません。そして、4階の小会議室は青年が良く利用しています。以前は限られた青年しか訪れませんでしたが、それが変わりました。やはり新しく清潔な建物は打ち合わせを気持ちよくできるスペースになっています。「家のプランによっては夫婦仲を良くすることも悪くすることもできる」と設計事務所時代に先輩から言われました。その通りだと思います。環境、建物は人に影響を与える。ぜひ一度新しい地区委員会に寄ってみてください。