大田区の総選挙の結果について


大田区(東京4区)では国政選挙初の市民と野党の統一候補として医師の日本共産党、谷川智行さんが奮闘し62,286票を獲得し次点となりました。自民党の平氏が128,708票を獲得して当選となりました。前回の選挙は野党分裂となったため単純な比較はできませんが日本共産党の青山コウヘイ候補が26,037票で今回は倍以上の得票となりました。大田区の比例票では前回日本共産党は32,182票から今回36,428票と4,246票の増となりました。大田区では自民党と立憲民主党だけがマイナスとなり、その他の党では日本維新の会が大幅増となりました。前回希望の党が53,279票を獲得していたため、その分を日本維新の会、国民民主党、れいわ新選組で分け合った形となりました。これからいろいろな分析がされると思いますが、「立憲民主党は共産党と組んだから票を減らした」との見方が一部で示されていますがそれはキッパリと「違う」としておきたいと思います。それは、杉並(東京8区)で自民党石原伸晃氏が比例復活できないほどの惨敗。また、神奈川でも自民党現職幹事長の甘利明氏が最後は自分の選挙区にこもって選挙運動したのにも関わらず落選し、比例復活で何とか議席を繋ぐ結果となりました。野党分裂して闘っていればもっと野党は負けていたでしょう。各地で自民党の大臣経験者を相手に小選挙区で競り勝ったのは共闘効果以外にありません。そもそも「共産党と組んだから票を減らす」のであれば自民、公明党が選挙中にあれほど執拗に分断攻撃をしなかったはずです。組ませておけば負けるのであれば。それほど脅威だったとの証拠です。負けた原因は政権交代の本気度を伝えることができなかったのでは?と感じています。それは、選挙1週間前の各紙報道では立憲民主党、日本共産党は軒並み躍進し、自民党は大幅減との予測が出ていたことから、選挙中にその本気度を野党全体で有権者に伝えきれなかった(浸透できなかった)のではないか?と思います。まだ野党共闘は道半ばです。生まれたてです。自民・公明はもう20年以上選挙協力しています。そして、小選挙区で候補者を擁立しないと比例カーが制限される、政見放送や選挙公報で制限を受けるなど、野党共闘した場合に各政党がどう比例票を伸ばすかが今後の課題となってくると思います。