相談を受けたときに心がけていること


私の元にも様々な相談が寄せられます。生活の事、家族の事、近隣との事、居住の事等。もちろん全てに対して知識を持ち合わせているわけではありません。法律関係なら弁護士、労働関係なら労働組合、生活関係なら生活と健康を守る会、商売税金に関してのことなら民商や税理士等に相談します。日本共産党が生活相談が受けられる理由はこのネットワークなのだと思います。
私のやることはどこへ繋げられるのか、交通整理なのだと自覚して、決して曖昧な態度を取らないこと、知ったかぶりをしないことと自戒しています。選択肢を示して、それぞれのメリット・デメリットを説明をして「相談者に」決断をしてもらいます。「私はこちらが良いと思う」くらいはアドバイスします。ただし、誘導や押しつけにならないようには気をつけています。その方の生活をずっと見てきたわけではありませんし、当たり前ですがその方の環境について全てを知っているわけでもありません。全てを話してくれない方ももちろんいます。何よりもその方の人生を肩代わりはできません。一見、冷たいように感じるかもしれませんが大切なことだと思っています。
決断していただいたならそのことが実現できるように私のできる範囲で力を尽くします。生活保護の申請にも「心細い」と言う方には一緒に同行します。これだけでも相談者は「申請に行こう」と言う勇気を持っていただけるようです。
相談に来られる方はいくつもの要素を抱え、自分でも混乱してしまっていることが多くあります。一つ一つ聞き取りをしながら整理をしてあげると、優先順位を付けられるようになります。相談している時点で自分ではもう7割、8割決心しているとのことも聞かれます。しかし、整理できずにその決心にも至っていないことも多々あります。要素を紐解いていく中で決心が固まっていくのだと感じています。
「困っている方に寄り添う」とは決して全てを代行してあげることではないかなと思っています。その方ができない場合はもちろんやりますが。ハートは熱く、頭はクールに。これは私が20年間設計事務所に勤めていた時に自然と身につけたことです。