選挙表記「通称」とは


選挙に立候補する方は戸籍名とは別に「通称」と呼ばれる名前を使用して立候補することができます。一般に漢字表記をひらがなやカタカナ表記に変えることが代表例ですが、女性候補は独身時代に市議や区議に当選しその後、結婚をし戸籍名が変わってもそのまま有権者に覚えてもらった旧姓を使いたいという場合なども旧姓をそのまま通称として使い続けるケースは多々見られます。もちろん、本名とは関係のないペンネームでもOKです。岩手県議会ではプロレスラーが当選しそのままリングネームの「グレートサスケ」として通称を使い、覆面をしたまま議会に参加をして物議をかもしました。国会議員だった「アントニオ猪木」などもそうですね。有名人の場合、芸名をそのまま「通称」使用するケースが多いです。

沖縄やんばるの森に沈む夕日   本文とは関係ありません

どの通称にするかは本人の強い希望があると思います。選対とも相談をし、一度決めたら、法的な書類など例外を除き、名刺、ニュース、ビラ等発行物はすべてこの「通称」に統一します。「1票にこだわる」と言っているのですから徹底します。時には法的な書類を書く際に、「あれ?この候補の名前は漢字でどう書くのだっけ?」と忘れてしまうくらいです。
先日、しんぶん赤旗日曜版の表紙で、都議選当選者の集合写真で一部漢字での表記がありました。通称表記ではありませんでした。確かに間違いではないのですが、そういう問題ではないのです。通称は候補者にとって選挙を共に戦い抜いてきた相棒の様な存在です。「1票」にこだわってきたからこそ、「通称」をどんな時(法的な書類以外)も候補者は使用します。そういった思いを分かっていないのかなと残念に思いました。