日本共産党は党単独で議員団をつくることが多いのですが、他党や他会派と同一会派を組む例はあまりないと思います。質問内容によって他会派と連携し、共同することはもちろんありますし、私たちは課題ごとに常に他党への連携を求めています。地方議会ではほとんどが無所属議員というケースも珍しくなくなってきました。国政での批判をかわすために事実上国政与党でありながら「無所属」を名乗るケースは多いと思います。また、首長選挙では各方面の幅広い意見を聞いて行政に携わる立場から政党所属を離れて無所属として立候補するケースが圧倒的多数だと思います。首長とは予算案や政策を提案できる行政側なのです。行政をチェックする議会・議員とは立場が異なります。この場合は政党所属を隠しているわけではなく、首長と議員との役割の違いが大きいと思います。多人数で会派を組む利点は「それぞれで課題を追求できること」だと思います。1人会派だと自由に課題を追いかけることができますが、広く浅くなりがちです。どうしても選挙に受かるために現在、皆から注目を浴びている課題から優先して取り組む傾向があります。その問題が注目を浴びなくなってしまうと活動もペースダウンなんてケースは良くあります。もちろんそれとは無関係にライフワークとして生涯の課題を持って取り組んでいる議員もいます。多人数で会派を組んでいる場合、問題を深く追及された方がそれを仲間(同じ会派)にレクチャーし一気に同じ情報と問題点を共有できます。仲間が別な課題を追いかけてくれているから安心して自分は地域の課題を追うことができます。また、一人で追及を行っている場合その人の考えが深く関わります。アドバイスにより一度、その問題を他者の目で俯瞰して観ることができる利点もあります。会派では合議制なので自分の100%考え通りにはならないことはあります。しかしこれも間違わないための大切な民主主義のプロセスなのだと思います。