私は日々、生活相談を行っていますが、困ることが主に3つあります。なるべく相談者の意に添うように解決策を提示しようと心がけていますが、無理なものは無理と言うことを理解していただきたいと思います。どんな相談事でもそうですが皆さんどうやって対処しているのかベテランの方に聞いてみたいと思います。うまくやれないと未熟とみられてしまうのも歯がゆいところです。1つ目は「自分の気に入らない物を排除してほしい」というもの。これは正当な理由があって生活に支障をきたすならもちろん相談に乗り、解決方法を一緒に探ります。ここで言う気に入らない物とは「差別」と密接に関わったものです。自分が不遇なのは「○○のせい」と頑なに思い込み、その排除を要求するものです。もちろん正当な理由なしに排除などできるはずもありません。2つ目が「自分だけ優遇してほしい」と言うもの。これも物事や法律には必ず裏技(抜け道)があってそれを使えば他人よりも優遇されると思いこんだもの。行政が周知しておらず十分に制度が活用されていないケースはあります。「議員を通せば都営住宅や保育園にすぐに当たる裏ワザがあるはず」の様な相談です。もちろん裏技なんてものはありませんが、こうやったら当選しやすくなります等(ポイント制の解説)のアドバイスはします。3つ目は本人の意思ではないものです。良くあるケースが息子さん(と言っても皆さん私より年上の立派な大人です)についてお母さんが心配をして相談してくるケースです。お母さんから丁寧に話を聞き、様々な制度のご紹介はしますが、1番大切なのは本人がそれを望んでいるかどうかです。こちらが良いと思ったことでも最終的にはご本人の判断になるからです。もちろん、ご自身で判断できない状態は除きます。どんな相談でも極力、力にはなりたいと思いますがどれもきちんと丁寧に理由を話して「これは○○な理由で申し訳ないが相談には乗れない」旨を伝えますがそれが意に沿わないと「この役立たず」等の罵声を浴びる場合もあります。相談業務とは相手との信頼関係なので非常に難しい課題です。