日本共産党は現在の中国政府に対して「尖閣諸島への領海侵犯」「人権を無視したウイグル自治区や香港の民主化を抑え込む弾圧」に厳しい非難の声を挙げ、その大国主義的な振る舞いに一番批判をしている党です。自民党や公明党が今年の中国共産党設立100周年の式典に祝辞を送っています。もちろん日本共産党は祝辞を送っていませんし、送ってくることも求められていません。中国の軍事台頭を念頭に盛んに「敵基地先制攻撃」論が言われだしていますがトンでもないことだとすぐにわかります。先ず、国際法違反ですし、専守防衛を旨とする日本国憲法の元では許されない行動です。それで「憲法を変えてしまえ」と憲法改正と結び付けたいのでしょうが、技術的にすべての基地に先制攻撃を加えることは不可能です。地下基地や潜水艦からでもミサイルは発射されます。飛んでくるミサイルを全て打ち落とすなんてのも不可能。大気圏から弾頭がバラバラと落ちてくるものを打ち落とすのは今の技術では不可能です。軍事技術にちょっと詳しい方なら簡単に考えても分かることです。要するに一見、勇ましいことを言って「中国の進出にしっかり対応しているよ」と支持者に見せたいとの事でしょう。そして経済界もこれだけ中国との密接な貿易関係がありますから、中国とことを構えることを望んでいません。
選挙中も年配の男性から「中国共産党と一緒だ。日本は守れない」とのヤジが飛びました。「日本共産党が一番中国共産党を批判していますよ」と言っても「嘘だ」との一点張り。「じゃあどうすれば良いと思いますか」と聞いたところ「目には目をだ。舐められるんだ」とのこと。
日本の防衛費は現在5兆円を超えGDP1%枠も超えています。それでも世界8位の軍事大国です。岸田首相は防衛費を2倍にすると言っていますが、どこを念頭に防衛予算を増やそうとしているのでしょうか。ではその中国はというと防衛費は27兆円です。これに対抗しようとすれば国民生活よりも軍事費優先の予算編成となり、それこそ北朝鮮と一緒になってしまうのではないでしょうか。この不毛な軍拡競争しない為にも、政治があり、外交があるのではないでしょうか。軍拡競争の中でしか物事を考えられないのであれば、それはすでに冷戦時代の過去の遺物ではないかと思います。