テレビがつまらなくなったと思いませんか


私は昭和生まれで、テレビとともに育ってきたという方も多いのではないでしょうか。情報と言えばテレビと新聞。特にテレビはその即効性、視覚と聴覚で観られるだけにニュースでもその威力を発揮してきました。しかし、若年層の方々は知識の仕入れ先はネットニュースなどが主流となってきており、テレビも録画して観る時代から配信サービスを利用する方が多くなりました。受動的だった視聴が能動的に、自分の好みに合わせて選択するように変化したと思います。必然的にそのようなサービスを利用しない高齢層の方々が視聴の大半を占めることとなるのですが、テレビを支えているのは大企業のスポンサーです。若年層のファンをつくらないと将来、商品が売れなくなってしまうためテレビ業界は若年層離れを食い止めようと必死です。人気のユーチューバーを出演させたり、SNSでの話題を取り上げたり。しかし、そうすればするほど今度はメインの視聴者だったはずの高齢層が離れていく結果になり、SNSで話題の物をわざわざテレビで観る必要もないので若年層は相変わらず寄り付かない。番組構成も高齢者を意識した番組と若年層を意識した番組と極端になってきたように思います。家族で1台のテレビを囲んで同じ番組を観ながら会話するなんてことは無くなってきています。私の周りでも「テレビを見なくなった」と言う方が増えました。テレビを持っていないという若い方も珍しくはありません。

政治面でも現在テレビでは自民党総裁選ばかりが放映されています。わずか1%の自民党員しか投票できず、ほとんどの方が関係ない、しかも票の大半は国会議員が握っているのに、国民的行事かの様な騒ぎ様です。すっかりテレビの放送法に担保された政治の公平性は失われてしまいました。自民党、特に安倍首相時代「今だけ自分だけ」でメディアを懐柔、恫喝し自分たちの都合の悪いことは圧力をかけて放送させないようにしました。現在多くの方々は事実をSNSで知り、また「しんぶん赤旗」などの政権に忖度しないわずかなメディアが取材・報道することで何とか踏みとどまっている状態なのだと思います。まだテレビは大きな影響力を持っていますがこの様な報道姿勢を続けていくと「今だけ自分だけ」に対する不満はいずれ一気に噴き出す時がやってきます。それがいつになるか。テレビを見ない方々が大勢を占めたときに一気にやってくるのかもしれません。