都立・公社病院の独立法人化は中止を


コロナ感染拡大が止まらず、医療崩壊が起こっています。都民の命と健康を支えてきた都立・公社病院が独立行政法人化されようとしています。何が問題となるのでしょうか?まず、独立行政法人化されると独立採算が求められます。つまり病院単体での黒字が求められます。しかし医療には採算の取れない分野があります。例えば、今、一番必要とされている感染症医療。感染症患者が入院すると移送経路は全て消毒をし、他の患者さんに感染を拡げないために病棟全体を空ける、完全防護服で対応することはもちろん、1人の患者さんに対してスタッフも5人、6人で対応しなくてはなりません。当然採算が取れるわけがありません。しかし、採算が取れないからと言って不必要と言う訳ではありません。採算が取れないからと感染症医療を止めてしまったらどうなるでしょう。その他独立行政法人化したら取りやめてしまうと予想される医療に、同じ理由(採算が取れない)で急性期医療、小児科医療、周産期医療などがあります。民間では支えられないからこその公立病院の役割があります。この支えるための税金を「無駄な支出」と言えるでしょうか。私達は病気やケガをしたときに安心して医療が受けられるために毎月健康保険料を支払っているのではないでしょうか。東京オリンピックで未使用のマスクや防護ガウン、スタッフの弁当などが大量に捨てられたことがありました。それこそまさに「もったいない」ことです。さらに都立・公社病院の独立行政法人化には「医療ツーリズム」と言って海外から富裕層の治療患者に来てもらい高額治療を受けてもらって稼ごうとの腹積もりもあります。なぜ都民のための公立病院を海外の富裕層に差し出されなければならないのでしょうか。都立病院は都民の命と健康のために。「都立・公社病院の独立行政法人化は許さない」この声を拡げていきましょう。